梅雨の時期に気をつけたいカビ
梅雨の時期に一番頭を悩ませてしまう事と言えば…やはり「カビ」があげられるのではないでしょうか。
雨と湿気がちな気候で、室内の様々な場所に繁殖してしまうカビ…。カビは食品を腐敗させたり物の劣化の原因となるだけでなく、放っておくと皮膚疾患やアレルギーなど人の健康に害を及ぼしてしまう事もあり、あらゆる面で悪影響を与えてしまいます。外出の機会も少なく部屋で過ごす時間が増えるからこそ、カビ対策をしっかりとって快適に過ごしたいものです。
カビとは?
寒天培地で培養したカビ
それではカビとは一体どんなものなのでしょう?
カビは微生物の一種。その中でも「きのこ」や「酵母」などと同じ「真菌」に分類されます。カビは育ちやすい環境が全て整いさえすれば、またたく間に繁殖していきます。
一言でカビと言っても、その種類はなんと数万種にも及びます。一般的に家庭で発生するカビはその中で約30種ほど。
さらにその中でもカビは、
- 「黒カビ」…浴室に発生することが多い黒いカビ
- 「赤カビ(酵母)」…キッチンの流しや洗面所など水周りに繁殖するカビ
- 「青カビ」…ニオイの原因となるカビ
カビは、私たちの目で見つけられた時点で既に「集落化(コロニー)」しており、多くの胞子を保有して繁殖が活性化しています。
また、カビは一概に悪影響を及ぼすものだけでなく、チーズやみそなど食品のもとになっているカビもあるのです。
食品や医療品にもなっている良いカビ (真菌) |
カビや病気の原因などになる悪いカビ (真菌) |
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カビの育ちやすい条件
そもそもカビはどのようにして発育して繁殖していくのでしょうか?
カビが真菌類のひとつである事は先ほどお話しましたが、空気中に飛び交う真菌の胞子が、育ちやすい条件が揃った時に発生して育ち、どんどんその繁殖を広げていきます。梅雨の時期は特に高温多湿であるために、カビの成長に最適な条件が整いやすくカビが繁殖しやすくなります。
カビが育ちやすい条件/環境とは?
下の4つの条件が揃うとカビが繁殖します。湿度(水分) 湿度約70% | |
温度 約20~30度 | |
栄養分 食べこぼし、ほこり、手垢、衣類、木など | |
酸素 |
カビが発生しやすい場所とその原因
カビが発生しやすい場所 |
主な原因 |
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浴室 |
タイル、洗面器の裏、お風呂のフタ、ドアのゴムパッキン、排水口、蛇口の周り >>梅雨のカビ対策 浴室のお掃除ポイントはこちらより |
水蒸気/汚れ |
洗面所 |
洗面台周辺、蛇口の周り >>梅雨のカビ対策 洗面所のお掃除ポイントはこちらより |
水蒸気/汚れ |
キッチン |
排水口、生ごみ入れ、冷蔵庫のゴムパッキン >>梅雨のカビ対策 キッチンのお掃除ポイントはこちらより |
水蒸気/汚れ |
トイレ |
便器の周り >>梅雨のカビ対策 トイレのお掃除ポイントはこちらより |
水蒸気/汚れ |
室内 |
窓のサッシ、家具の裏や壁との間、カーペット、 押入れやクローゼット内 >>梅雨のカビ対策 リビング/寝室のお掃除ポイントはこちらより |
結露/風通し不足/ 湿気/汚れ |
家電 |
エアコン内部 >>梅雨のカビ対策 エアコンのお掃除ポイントはこちらより |
結露/風通し不足 |
カビの影響
カビが発生することにより被る悪影響には以下のようなものがあります。
- 悪臭…菌類の繁殖時にガスが排出されるため
- 水虫…カビの一つである水虫の原因菌「白癬(はくせん)菌」の感染力が高まる
- アレルギー…エアコン内部から吹出す風などが原因となる
- 喘息…エアコン内部から吹出す風などが原因となる
- アトピー……エアコン内部から吹出す風などが原因となる
- 物の劣化…家具や建材、土台など住まいへのダメージ
梅雨のカビ対策
梅雨は、一年で最も高温多湿になりがちな時期。日本独特の気候であり自然現象ですから、これは日本の風土上残念ながら避けようがありません。温度が上昇し湿度が高くなるこの梅雨こそ、カビの繁殖しやすい条件が揃いやすい時期。カビの予防対策やお掃除の方法など必要なポイントをおさえながら、上手にカビ対策を行う事が大事です。
>>梅雨のカビ対策はこちらより