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梅雨の時期に気をつけたい皮膚疾患(皮膚の病気)

梅雨の時期の健康被害のひとつに、皮膚疾患も挙げられます。気温も湿度も高い「高温多湿」が特徴の梅雨のシーズン。汗をかく事でアトピー性皮膚炎が悪化したり、アトピーや疥癬の要因であるダニにとっても好条件が揃いやすくなります。また、梅雨の時期悩ましいカビ水虫の原因菌である「白癬(はくせん)菌」はカビのひとつであるなど、カビもまた人の皮膚に被害を及ぼしてしまう場合もあります。
梅雨の時期、特に気をつけたい皮膚病には主に以下のようなものが挙げられます。

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アトピー性皮膚炎

梅雨の時期はアトピー性皮膚炎の方にとっても悩ましい時期です。 梅雨に特に気を付けたいアトピーの要因には以下のようなものがあります。

 

梅雨時は気温も湿度も高い高温多湿なため、どうしても汗をかきやすくなります。汗をかくと皮膚が汚れたり、衣類が汗で肌にまとわり付き皮膚を摩擦するなどしてアトピーが悪化してしまう場合も。

 

カビ

梅雨はまた、アトピーの要因であるダニやカビが増える時期でもあります。

>>カビについてはこちらより

 

ダニ

ダニは体長1ミリ以下ほどしかない小さな節足動物。高温多湿な梅雨の時期はダニの生息にとって好条件なため特にこの時期に多く増殖します。風通しが悪く湿気の多い場所はダニが最も好む環境。室内の畳やカーペット、押入れやクローゼットの衣類や寝具などで多く見られます。そのほか観葉植物や、ペットを飼っている場合はペットに寄生している場合も。

>>アトピー性皮膚炎対策についてはこちらより

 

 

水虫

足白癬の顕微鏡画像
足白癬の顕微鏡画像

水虫とは、カビのひとつである「白癬(はくせん)菌」が足の皮膚で繁殖して起きる皮膚病の事。梅雨の時期は高温多湿で水虫の活性化にとって好条件が揃うため、より水虫の感染力が高まります。家族や施設など生活環境を共有する場所などで、畳やフローリングなどの床からや、カーペットやマット、スリッパなどを介して感染します。

>>水虫対策についてはこちらより

 

 

疥癬

疥癬とは、ダニの一種「ヒゼンダニ」が原因となって起こる皮膚の病気です。ダニは通常、温度が20度前後、湿度が約60~80%の条件で繁殖しやすくなるため、梅雨時はダニにとって絶好の活動時期。ヒゼンダニは顕微鏡でしかその姿が確認できないほど小さなダニで、寿命はおよそ2ヶ月。このヒゼンダニが、毛穴などから皮膚の角質層に入り込む「疥癬トンネル」と呼ばれるルートを通り、大量に卵を産みつけて増殖していきます。

 

疥癬は、家庭内や施設などで集団生活が行われている所で、皮膚が直接あたったり寝具類や衣類などを経路にして人から人へと広まって行きます。約2週間~1ヶ月程の潜伏期間ののち、指の間、腹部、足、わき、陰部など全身に赤い発疹が現れるのが特徴。また、激しいかゆみを伴い特に夜間はひどくなります。

 

ヒゼンダニの顕微鏡写真
ヒゼンダニの顕微鏡写真

診断は症状が見られる皮膚の角質層をこすってはがし、顕微鏡でダニやダニの卵の有無を調べます。疥癬が多く見られる年齢は高齢者。高齢者は免疫力が低下しているため特に感染しやすく、また重症化しやすいようです。この重症化した疥癬を「ノルウェー疥癬」と言います。このノルウェー疥癬は、手足など全身にフケ状のカサカサした厚い皮疹(鱗屑)が出来るのが主な症状。特に伝染力が強く、大量のダニが増殖する事で起こります。

 

>>疥癬対策についてはこちらより
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