梅雨の特徴 梅雨時期の気候、過ごし方
梅雨の時期と言っても、梅雨の期間中は雨の降り方や気候など必ずしも一定とは言えません。梅雨入り前から梅雨明けまでの間、梅雨の特色はどのように変化するのでしょう?ここでは梅雨の時期とその特徴をそれぞれの呼び方と一緒に見ていきましょう。
梅雨の一般的な特徴とそれぞれの呼び方
梅雨入り後
梅雨入り直後は雨足はさほど強くなく、比較的しとしととした雨が長期に渡って降るのが特徴です。梅雨の中盤になると、一時的に天気が回復する時期があり、これを「梅雨の中休み」と呼んでいます。梅雨の時期、長雨が降る場合は日照時間が短くなります。その為、最高気温と最低気温の差があまりなく肌寒く感じる事も。これは「梅雨寒(つゆざむ)」または「梅雨冷(つゆびえ)」と呼ばれます。反面、梅雨の間の晴れ間を「梅雨晴れ(つゆばれ)」または「梅雨の晴れ間」と呼ばれ、高温多湿となります。そのため、梅雨晴れの日は不快指数が上がり過ごしにくく感じることも。また熱中症を起こしやすくもなります。
梅雨入り前
梅雨入り前の5月から6月頃、梅雨に大変良く似た天候が見られます。これを「走り梅雨(はしりづゆ)」または「梅雨の走り(つゆのはしり)」 「迎え梅雨(むかえづゆ)」などと呼んでいます。
梅雨明け直前
梅雨の時期の終盤には降雨量が増える事が多く、西日本や九州南部は集中豪雨に見舞われる場合も。この梅雨末期に降る雨を「荒梅雨(あらづゆ)」「暴れ梅雨(あばれづゆ)」と言います。また、この時期には雷雨も多く見られ、これを「送り梅雨(おくりづゆ)」と呼びます。
梅雨明け後
梅雨明けした後も雨が降り続いたり、晴れ間が見られた後に再び雨が降る場合があります。これを「帰り梅雨/返り梅雨(かえりづゆ)」「戻り梅雨(もどりづゆ)」と呼んでいます。梅雨明けが遅れた年は、その夏には冷夏となるケースも多くみられ、冷害などが起こりやすくなる場合も。
空梅雨
梅雨の期間中に、雨が全く降らなくなる場合があります。このような梅雨の状態を「空梅雨(からつゆ)」と言います。空梅雨の場合、夏の間に必要な水が確保できなくなり、渇水が起きることもあります。特に北東北地方は空梅雨になる場合が多くなり、秋から冬の降水量が少ない北部九州や瀬戸内地方などでは、 空梅雨の後、まとまった雨が降らない場合は、次の年まで1年以上渇水が続く事もあります。
梅雨の陰性と陽性
梅雨の時期、雨の降り方にも以下の様な傾向があります。
陰性の梅雨 | 雨足の弱い雨が長く降るタイプ。「オホーツク海気団」の勢力が強い事が原因で起こる。 |
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陽性の梅雨 | 雨が降る時は短期間に大量に降り、降らない時はカラっと晴れるタイプ。 「小笠原気団」の勢力が強い事が原因で起こる。 |